軸組工法(在来工法)と枠組工法(2×4工法)の違いとは?【メリットとデメリットも解説します】
これから注文住宅の建築を検討されている方で「そもそも木造の建て方(工法)についてどんな違いがあるのか分からない…」という方も多いと思います。
そこで今回は軸組工法(在来工法)と枠組工法(2×4工法)の違いを分かりやすく解説していきます。
目次
軸組工法(在来工法)と枠組工法(2×4工法)の違いとは?
木造住宅には主に軸組工法(在来工法)と枠組工法(2×4工法)の2種類の建て方が存在しています。
注文住宅を建築する際にハウスメーカーごとに工法も異なるため、メリットとデメリットを把握しておくことは非常に重要になります。
下記に非常に簡単ではありますが、軸組工法と枠組み工法の違いをまとめてみました。
①軸組工法(在来工法とは)

軸組工法とは古くから日本にある工法で現在でも多くのハウスメーカーが採用している工法です。
特徴としては字の通り”軸”で家を支える工法となっており、柱や梁といった線材で家を支えています。
ハウスメーカーでは主に住友林業・積水ハウス・桧家住宅・一条工務店などが採用しています。
(上記メーカーでもラインナップによっては枠組み工法を採用しています)
軸組工法のメリット
●枠組み工法に比べて間取りの自由度が高い
●狭小地でも建築がしやすい
●将来的にリフォームがしやすい
軸組工法は、枠組み工法に比べてプランの自由度、リフォームの自由度が高いことが大きな特徴です。
特に3階建てや狭小地で建設をする場合は、枠組み工法だと非常にプランの制約が多いため軸組工法で検討することがオススメです。
また軸組工法ではクレーンなどの重機をしようせずとも建築が可能なため、狭小地などの前面道路が狭い敷地でも建築が可能です。逆に枠組み工法ではクレーンなどの重機を使用することが多いため、狭小地では建築が不可の可能性があります。
軸組工法のデメリット
●ほぼ全て現場で施工することになるため、施工レベルに差が出ることが多い
軸組工法は枠組み工法に比べて現場施工が多くなるため、工務店やハウスメーカーの職人レベルによって施工制度に差が出てきます。どんなに気密性・断熱性を推している会社でも、職人さんのレベルが低ければすべてが台無しです。現場での施工方法などはしっかりと建築会社に確認しましょう。特に下記の事項は確認しておくことをオススメします。
・建築中の現場見学が可能かどうか
(→お客さんに建築現場を見せられる自信のある会社かどうか。可能なら見学しておくことをオススメします)
・誰が施工しているのか
(→下請け業者?それとも専属契約の業者?などなど)
②枠組工法(2×4工法)とは

枠組み工法とは、2インチ×4インチ(38㎜×89㎜)の枠材に合板を張り付け、このパネルを組み立てて「面」で家を支える構造です。もともとは欧米で生まれた工法であり、現在でも欧米などで広く使用されており、日本でも”ツーバイフォー工法”として広くハウスメーカーで採用されている工法です。
枠組工法のメリット
●ほとんどの部材を工場で生産可能なため、施工精度にムラがでない
●気密性を確保しやすく、隙間の少ない家を建てることが可能
枠組工法はほとんどの部材を工場で前もって生産可能なため、各邸の施工精度にムラがでないのが特徴です。
また現場施工が少ないことで、確実に気密性を確保することができ、軸組工法よりも隙間の少ない家を建てることが可能です。
枠組工法のデメリット
●壁で家を支える工法のため、大開口の窓や大空間を作りにくい
●リフォームをする際の融通が利かない
上記はよくある枠組工法のデメリットです。壁で家を支える工法のため、一定の間隔で壁を配置しなければならなかったりとプラン上の制約があります。僕がハウスメーカーで勤めていた経験則から、3階建ての場合は特にプランに制約が生まれます。3階建ての場合は家の荷重がかかる1階は特に壁が多く配置されることになり、1階にリビングなどを作るのはまず不可能です。
ただし、2階建てであればそれほどプランに制約がでることはないです(それでも軸組工法に比べれば制約が多いのは確かです)。この点は建築会社に確認して、参考図面をもらうなど契約前に確認をしっかりとしておきましょう。
軸組工法と枠組工法はどちらが良いのか?
よく聞かれる質問で軸組工法と枠組工法はどちらが良いのか?という質問を受けます。
とくに耐震性について聞かれることが多いのですが、これは軸組工法と枠組工法のどちらも変わりありません。
メリットとデメリットを把握した上で、それぞれに合った工法を選択することがベストだと僕は思います。
何よりデメリットの部分は建築会社と契約する前に必ず確認しておき、後悔のない家づくりをしましょう!
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