注文住宅の値引きの注意点を徹底解説!【初心者必見です】

HOUSE

皆さんこんにちは。元住宅営業マンのyasuです。

今回は注文住宅の"値引き"について解説をいたします。

値引きは住宅会社選びの一つの決め手になる場合もありますが、実は大きな落とし穴があります。

今回は住宅業界の裏事情も含めて、値引の仕組みをご説明します。また、値引きがあった場合どうしたら良いのかを最後に解説していきます!

注文住宅の値引きの注意点を徹底解説

値引きがあると得した気分になり非常に嬉しいと思いますが、実は注文住宅の値引きは矛盾していることが多いんです。そもそもハウスメーカーはどんなお客さんに値引きを行うのかというと、

①他社で相見積もりを取っている

②どのハウスメーカーで契約するか決め兼ねている

というお客さんに値引きを行います。

裏を返せば、「最初から建築をお願いするのはあなたの会社に決めてます」 という特命のお客さんには値引きはしないということです。特命のお客さんはハウスメーカーにとって超優良客のため、本来このような方こそ良い条件で建てられるよう値引きを行うべきですが、実際には値引きはされないケースが多いのです。逆にメーカー選びでとことん迷った方や、値引きの交渉上手な方が1番得をする仕組みになっているのが、矛盾点になります。

ちなみに私は住宅営業をしていた時からこの点に納得がいかず、最初から適正価格の見積もりを出して値引きしないことをポリシーに営業をしておりました(笑)。

大幅な値引きができる理由は3つしかない!

いよいよ値引きの仕組みについて解説していきます。注文住宅の業界では数百万円もの値引きもありますが、もし値引きで毎回会社が利益を削っていたら、その会社はとっくに倒産しています(笑)。

つまりハウスメーカーは自分の最低限の利益はしっかりと確保したまま値引きをしていることがほとんどです。どのようにして値引きしているのか、方法は3つしかありませんので解説していきます。

見積金額に値引き分を上乗せしている

例えば2,500万円で販売している住宅に、最初から300万円を上乗せして2,800万円で見積もりを提示します。競合会社が出てきたらまず150万円値引きしてみる、それでも契約に至らなかったら更に150万円を値引きするという方法をとります。

もし最初の150万円の値引きでメーカーを決めてしまった場合、本来2,500万円で販売している住宅を2,650万円で購入してしまったことになるので、値引きで得したように見えて、実は損をしています。

会社によって異なりますが、住宅営業は販売した住宅価格が自身の給料に直結することが多いです。つまり上記のような場合は誰が得をしたかと言うと、住宅会社と営業マンになります。よって値引きされたのに、実はお客さん側が一番損をしていることがありますので要注意です。

仕様のグレードを落としている

例えば耐震等級を下げることや、住宅設備のグレードを下げることなどです。この値引き方法は筋が通ってますし、理にかなっていると私は思います(値引きというよりは、単に仕様を変えて価格が下がっただけのことですが)。

ただし値引きによってどこの仕様がどれだけ下がったのか、キチンと把握をしておく必要がありますので、この点は注意が必要です。

ちなみに住宅本体価格のうちの約7割は目に見えない部分(基礎や柱、断熱材など)に使われていると言われています。つまり、基礎や柱を変更するだけで相当な額の値引きが可能になります。もっと詳しく説明すると、金額を安くしようと思えば、基礎のコンクリートの含水率を変更する、断熱材の量を減らすなどいくらでも調整がきくということです。このような理由からも、どこの仕様がどれだけ変わっているのか全て確認しておくことが重要です。

単に販売利益を削っている

これは基本的に大手のハウスメーカーしかできない方法です。大手のハウスメーカーは年に数千軒〜数万軒を建てるので、一部採算が取れていない住宅があっても、それを他の住宅で補えれば問題ないためです。

例えば、一般的には会社ごとに販売棟数などのノルマがありますので、ノルマ達成のために多少採算が合わなくとも値引きをするということがあります。このパターンの値引きは、皆さんがイメージする「お客さんが得する値引き方法」となります。実はこのパターンの値引き方法でしかお客さんが得をすることはありません。

 

ポイントは『大幅値引きに振り回されない』こと!

それではこれらを踏まえてどうすれば良いのかということですが、まずは大幅な値引きに惑わされずに、住宅価格に対して仕様が見合っているか冷静な視点で確かめることが大切です。また他社の仕様と比較して、金額の高い安いを判断することも大切です。

私も住宅営業をしていた際に何百人というお客さんと会ってきましたが、皆さん値引きがあるとつい得した気分になり舞い上がってしまう方が多いんです。気持ちは非常によく分かりますが、まず冷静になってよく考えることが大切です。

皆さんが大幅な値引きに振り回されない住宅選びができるよう願っています!

それでは!